「トースターって、揚げ物も作れるの?」「油を使わずにカリッと仕上がるって聞いたけど、本当?」――そんな疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
実は、トースターでも「揚げ焼き」という調理法を使えば、冷凍食品のフライドポテトや唐揚げなどを手軽にカリッと仕上げることができます。ただし、揚げ物専用のフライヤーと同じようにはいきませんし、すべてのトースターで同じようにできるわけでもありません。
この記事では、トースターを使った揚げ物調理の基本から、成功させるコツ、そして何よりも安全に使うための注意点までを解説していきます。「油の処理が面倒」「ちょっとしたおかずを手軽に作りたい」という方は、ぜひ参考にしてみてください。
トースターで「揚げ物」はできるのか?まず知っておくべきこと
結論から言うと、トースターで「揚げる」ことはできません。でも、「揚げ焼き」や「焼く」ことで、揚げ物に近い食感を再現することは可能です。
一般的な家庭用トースターは、庫内のヒーターで食材を加熱する「焼く」ための家電です。油の中に食材を入れて加熱する「揚げる」調理とは原理が異なります。そのため、トースターで作るものはあくまで「焼き物」や「揚げ焼き」に近い仕上がりになるという点を、まず押さえておきましょう。
とはいえ、最近ではトースターの性能が向上し、コンベクション機能(庫内に熱風を循環させる機能)を搭載した機種も増えています。熱風が食材全体に当たることで、表面をカリッと仕上げやすくなっているんですね。そのため、冷凍のフライドポテトや冷凍唐揚げなどを温め直すと、外はパリッと中はジューシーに仕上がるケースも多いです。
トースターを使った「揚げ焼き」の基本的な仕組み
トースターで揚げ物っぽく仕上げる調理法は、一般的に「揚げ焼き」と呼ばれます。これは、食材にごく少量の油を表面に塗るか、または油を使わずに、熱風や遠赤外線で表面を加熱してカリッとした食感を出す方法です。
市販の冷凍食品にはあらかじめ油がコーティングされているものが多く、その場合は油を追加しなくてもある程度カリッと仕上がります。生の食材を使う場合は、表面に薄く油を塗ることで、焼き色がつきやすくなり、パリッとした食感に近づけられます。
ただし、ここで大きな注意点があります。トースターの庫内に油を垂らしたり、多量の油を使ったりするのは非常に危険です。油が加熱されて発煙・発火するリスクがあり、庫内が汚れるだけでなく火災の原因にもなります。油を使う場合は「ごく少量を表面に塗る」程度にとどめ、庫内に油が垂れないように工夫することが大切です。
トースターで揚げ焼きに挑戦する前に確認したい3つのポイント
実際に調理を始める前に、お使いのトースターで「揚げ焼き」ができるかどうかを確認しておきましょう。以下の3つをチェックするのがおすすめです。
1. 取扱説明書で使用範囲を確認する
まず最も重要なのが、お使いのトースターの取扱説明書を確認することです。メーカーによっては「油を使用した調理は禁止」と明記されている場合があります。特に小型のトースターやシンプルな機能の機種では、油の使用を想定していないケースもあるんですね。
取扱説明書に「調理油を使わないでください」といった記載があれば、揚げ焼きには向いていないと考えたほうが無難です。無理に使うと故障や火災のリスクが高まるため、必ず確認するようにしてください。
2. 庫内の高さを確認する
トースターの庫内の高さは機種によって大きく異なります。一般的なトースターの庫内高さは約5〜10cm程度ですが、この高さによって調理できる食材の厚みが変わってきます。
厚みのある冷凍コロッケやハンバーグなどを焼こうとすると、ヒーターに近づきすぎて焦げてしまったり、逆に中まで火が通らないということも。まずは薄めの食材から試してみて、お使いのトースターの庫内高さに合った食材を選ぶのが失敗しないコツです。
3. 温度設定と出力を把握する
トースターの出力は一般的に700〜1500W程度で、機種によって温度調節ができるものとできないものがあります。温度調節ができる機種なら、焦げ付きを防ぐために低めの温度から試すのがおすすめです。
一方、温度調節ができないシンプルなトースターの場合は、焼き時間をこまめに調整しながら加熱する必要があります。焼き過ぎに注意し、途中で何度か様子を見ながら調理を進めましょう。
トースターで揚げ焼きをするときの具体的な手順
ここからは、トースターで揚げ焼きをする際の基本的な手順を解説します。冷凍食品を使う場合と、生の食材を使う場合で少し異なりますので、それぞれ見ていきましょう。
冷凍食品をトースターで調理する場合
冷凍のフライドポテト、冷凍唐揚げ、冷凍春巻きなどは、トースターで比較的簡単にカリッと仕上げられます。以下の手順を目安にしてください。
- トースターのトレイや焼き網にアルミホイルを敷く
庫内を汚さず、食材がくっつくのを防ぐためにアルミホイルを敷きましょう。ただし、アルミホイルがヒーターに触れないように注意してください。ヒーターに触れると発火の危険があります。 - 冷凍食品を庫内に並べる
食材が重ならないように、なるべく一層に並べます。重なっていると加熱がムラになり、カリッと仕上がりません。 - 温度と時間を設定して加熱を開始
目安としては、180℃〜200℃で5〜10分程度がスタートラインです。ただし、これはあくまで目安。お使いのトースターの出力や庫内の広さによって大きく変わります。最初は短めの時間に設定し、様子を見ながら追加で加熱するのが安全です。 - 途中で食材をひっくり返す
加熱の途中で一度食材を裏返すと、両面が均等に焼けてムラが少なくなります。特に厚みのあるものは、ひっくり返すことで中までしっかり火が通りますよ。 - 焦げていないかこまめにチェック
加熱中はこまめに庫内をチェックしましょう。特にトースターは火力が強いので、あっという間に焦げてしまうことがあります。目を離さず、焦げそうなときはすぐに加熱をストップしてください。
生の食材をトースターで調理する場合
鶏肉や魚、野菜などの生の食材をトースターで揚げ焼きにする場合は、少し工夫が必要です。
- 食材に下味をつけ、表面に薄く油を塗る
塩・こしょうや好みの調味料で下味をつけ、表面にごく少量の油をハケやスプーンで薄く塗ります。油の量は「食材全体がうっすらと光る程度」が目安です。 - アルミホイルを敷き、食材を並べる
冷凍食品と同じく、アルミホイルを敷いてから食材を並べます。生の食材は水分が出ることがあるので、アルミホイルの端を少し折り上げて「受け皿」のようにしておくと、庫内に汁が垂れるのを防げます。 - 低温からじっくり加熱する
生の食材は中まで火を通す必要があるため、冷凍食品よりも時間がかかります。温度は160℃〜180℃くらいに設定し、10分以上かけてじっくり加熱するのがおすすめです。途中でひっくり返すのも忘れずに。 - 竹串などで火の通りを確認する
加熱が終わったら、竹串を刺して透明な肉汁が出るかどうかを確認しましょう。生焼けの可能性がある場合は、さらに加熱を追加してください。
トースター揚げ物でよくある疑問と注意点
ここからは、トースターでの揚げ焼きに関してよく寄せられる疑問をQ&A形式でまとめました。安全に楽しむためのポイントも併せて紹介します。
Q. アルミホイルは必ず敷いたほうがいい?
A. 庫内を汚さず、後片付けを楽にするためにもアルミホイルを敷くことをおすすめします。ただし、アルミホイルがヒーターに直接触れないようにすることが絶対条件です。ヒーターに触れると発火する危険性があるため、必ず庫内の形状を確認しながら敷いてください。
また、食材の油分や水分がアルミホイルの上に溜まると、その部分が過熱されて煙が出ることがあります。調理中に煙が多く出る場合は、一度加熱を止めて状況を確認しましょう。
Q. 油は使わなくていいの?
A. 市販の冷凍食品にはすでに油が含まれていることが多いので、追加の油は基本的に不要です。生の食材を使う場合は、表面にほんの少量の油を塗ることで焼き色がつきやすくなり、パリッとした食感に近づきます。
ただし、揚げ物のように食材が油に浸るほどの量は絶対に使わないでください。庫内に油が飛び散ったり、多量の油が加熱されることで発煙・発火の危険が高まります。油は最小限にとどめ、もし油が垂れそうな場合はペーパーで拭き取るなどして対策してください。
Q. トースターの種類によって結果は変わる?
A. はい、大きく変わります。出力が高く温度調節が細かくできる機種や、コンベクション機能が付いている機種は、よりカリッとした仕上がりになりやすい傾向があります。
一方、出力が低めの機種や温度調節ができない機種では、焼きムラが生じやすく、思ったより時間がかかることも。初めて試すときは、お使いのトースターの癖を知るつもりで、短い時間からスタートして調整しながら進めるのがよいでしょう。
Q. 火事のリスクはないの?
A. 正しい使い方をすれば大きなリスクはありませんが、油の使い過ぎやアルミホイルの接触による発火リスクはゼロではありません。以下の点に特に注意してください。
- 取扱説明書に記載された使用範囲を守る
- 油はごく少量にとどめる
- アルミホイルがヒーターに触れないようにする
- 調理中はこまめに様子を見る
- 煙や焦げ臭さを感じたらすぐに加熱を止める
安全に使うためには、これらの注意点を必ず守るようにしましょう。
トースターの機種による違いに注意しよう
一口にトースターと言っても、メーカーや機種によって性能や構造はさまざまです。象印、タイガー、バルミューダ、アイリスオーヤマ、パナソニックなど、各メーカーから多様な製品が販売されています。
たとえば、庫内の広さやヒーターの位置、温度設定の細かさ、コンベクション機能の有無などは機種ごとに異なります。そのため、ある機種でうまくいった調理法が、別の機種でも同じようにうまくいくとは限りません。
特に揚げ焼きのような調理法は、メーカーが想定した使用方法とは異なる場合もあるため、取扱説明書を必ず確認する習慣をつけましょう。「他の人がやっていたから大丈夫」と決めつけず、自分が使う機種の仕様をしっかり理解したうえで調理を楽しんでください。
トースター揚げ物に挑戦する前に必ず確認してほしいこと
最後に、もう一度だけ安全面と基本姿勢についてお伝えします。
トースターを使った揚げ焼きは、上手に活用すれば手軽にカリッとした食感を楽しめる便利な方法です。特に冷凍食品の調理や、少量の食材を短時間で仕上げたいときに重宝します。
しかし、「すべてのトースターでできる」わけではないこと、「正しく使わなければリスクがある」ことを忘れないでください。取扱説明書を読み、油の量を控えめにし、調理中は目を離さず、焦げや煙が出たらすぐに対応する――この基本を守れば、安全に楽しめます。
また、もし本格的な揚げ物を大量に作るのであれば、フライヤーやフライパンでの調理のほうが適しています。トースターはあくまで「手軽にカリッと焼く」ための道具であり、その特性を理解したうえで使い分けることが大切です。
初めて試すときは、市販の冷凍フライドポテトなど、失敗が少ない食材からスタートしてみるのがおすすめです。うまくいったら、次は生の鶏肉や魚介類にもチャレンジしてみてください。自分に合ったトースターの使い方が見つかると、日々の食事作りがもっと楽しく、便利になるはずです。
トースターを使った揚げ物調理のまとめ
この記事では、トースターで揚げ物に近い調理をする「揚げ焼き」の方法や注意点を解説してきました。
改めて要点をまとめると、以下のようになります。
- トースターで「揚げる」ことはできないが、「揚げ焼き」や「焼く」ことでカリッとした食感を再現することは可能
- 油の使い過ぎは発火・故障のリスクがあるため、表面に薄く塗る程度にとどめる
- 取扱説明書を必ず確認し、お使いのトースターで油を使った調理が可能かどうかを確かめる
- アルミホイルはヒーターに触れないように敷き、庫内の汚れや食材のくっつきを防ぐ
- 機種によって出力や庫内の高さが異なるため、最初は短い時間から試して調整する
- 調理中はこまめに様子を確認し、焦げや煙が出たらすぐに加熱を止める
トースターは毎日の食事作りを手軽にしてくれる便利な家電です。その特性を理解して正しく使えば、揚げ物のような食感も楽しめます。でも、無理をせず、自分が使っているトースターの「できること」と「できないこと」をきちんと見極めながら活用してくださいね。
もしこの記事を読んで「自分のトースターでも試してみよう」と思った方は、まずは冷凍食品のフライドポテトから始めてみてください。うまくいったら、ぜひいろんな食材で応用してみてくださいね。

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